探偵事務所って怪しくない?

パートナーの浮気調査や婚活相手の素行調査など、探偵事務所に依頼してみたいなという気持ちは芽生えても、実際に利用するには躊躇される方も多いのではないでしょうか。

それは何だか怪しい業務ではないかと感じてしまうからです。

警察官でもないのに人を尾行調査するとか、何だか怖いと感じる方もいることでしょう。

週刊誌の記者でもないのに、浮気現場をキャッチして盗撮できるなんて大丈夫なのかと不安になる方もいるかもしれません。

有名人は週刊誌の記者に狙われているかもしれないという意識を持ちつつ、日々の行動もしていて、ある意味、覚悟もあれば、予防対策もとれます。

ですが、有名人のスキャンダルを探し回るのとは異なり、探偵は依頼に基づき、一般人をターゲットにしているわけです。

自分が依頼者であれば、追い詰めて証拠写真をゲットしてほしいとも思えますが、裏返せば、一般素人である自分もいつどこでターゲットにされるかもしれません。

他人のプライベートを盗み見ることを仕事にしているなんて、怪しい事業者と感じてしまうのも無理はないことでしょう。

盗聴器や盗撮器を見つけるのも怪しい

ニュースや犯罪特集を組んだテレビ番組などで、探偵事務所のスタッフが街中で車を走らせている際に盗聴器を察知する機械が反応して、そのお家を確かめ、知らせてあげるといった場面が映し出されることがあります。

それだけを見れば、探偵事務所のおかげで盗聴器を偶然にも発見してもらって良かったという美談になるかもしれません。

ですが、よく考えると街中で車を走らせながら、他人の家の会話を聞きとる技術やノウハウを持っているということです。

あらぬことに使っているのではとか、業務とは別に趣味で盗聴しているのではとも思えてしまいます。

また、盗撮器を発見する依頼を受けながら、依頼者が好みの女性だったら別の盗撮器や盗聴器を仕掛けてしまうかもしれないなど、あらぬ詮索をしてしまう心配性な方もいることでしょう。

探偵業は届出が必要

警察官でもないのに素人の素行を追いかけたりするなんて不安にもなります。

想像力が豊かな人ほど、自分もターゲットになったらとか、別の目的に利用されたら困ると、勝手にイメージも膨らんでしまうことでしょう。

ですが、探偵事務所は全く無秩序に運営されているわけではありません。

探偵という仕事自体は警察官のような国家公務員でもなく、特別な国家資格が必要なわけではありません。

ですが、探偵事務所を営むためには、警察署を通じて活動する都道府県の公安委員会に届出をしなければなりません。

公安委員会から、探偵業届出証明書の交付されないと事業ができないのです。

万が一法令違反をしたり、トラブルなどで公共の安全をおかすようなことがあれば、証明書を没収されて事業ができなくなるリスクがあるため、正当な探偵事務所であれば、依頼者の目的を超えたこともしませんし、依頼者の要求であったとしても法令を侵すことはありません。

公安委員会から交付された探偵業届出証明書は、事務所の見やすい場所に掲示することが定められているので、信頼できる探偵事務所かを判断するうえでの1つの基準になります。

もし、探偵業届出証明書がない場合、違法の業者となるので依頼してはいけません。

コンプライアンス重視の探偵事務所を選ぼう

探偵事務所が届出をはじめとする法令のルールを守っていたとしても、そのスタッフが不祥事を起こすことは、探偵業を問わず、どの業種でも起こり得ることです。

そのため、怪しい探偵事務所ではないか見極めるには、コンプライアンスを徹底していること、従業員教育をしっかり行っていること、風通しが良いこと、従業員が悪いことを起こそうとは考えていないことといった信頼関係で結ばれている探偵事務所や、プロ意識の強い探偵が集まっている探偵事務所を選ぶと安心です。