探偵の仕事はきついのか楽しいのか?
探偵の仕事をしていると、ターゲットに秘密裡に調査を行うためにも、自分が探偵であることをあまり人に知らせることはありません。
もっとも、ごく親しい友人や家族の他、ご依頼のお客様に「探偵の仕事していて楽しいか?」と尋ねられることがあります。
そうした際には「ご依頼者のために真摯に対応しております。ご依頼者のお役に立つことが当社の使命です。」とお伝えしています。
ですが、本心をいえば、この仕事は大変楽しくもあり、きつくもあります。
子どもの頃の夢と現実
皆さんにも子どもの頃に憧れていた職業や、なりたかったものがあると思います。
実際にそれが実現しているかは別として、パイロットになりたいとか、サッカー選手になりたい、医者になりたいなどと考えていたことでしょう。
探偵事務所に入った私の場合は、子どもの頃は野球選手になりたいと考え、そのうちに自動車のエンジニアになりたいと考えるようになりました。
実際には、最初に就職したのは自動車の営業マンです。
探偵が出てこないと思われますが、探偵業の存在を知ったのは社会人になり、3年ほど経ってからのことでした。
探偵は子どもの頃からの憧れの仕事?
実は私は子どもの頃から推理小説や探偵もののドラマや映画が大好きでした。
当事務所に在籍している探偵の多くが、同様に探偵ものへの憧れを抱いていた幼少期を過ごしています。
探偵になって活躍したいと思ったことは何度もありますし、小説を読んでいる間は自分が探偵になった気分でいました。
ですが実際に将来やりたい職業となると、野球選手やエンジニアと考えたのは、探偵は実在しない仕事だと思っていたからです。
小説や映画の中の存在であって、実際にそんな仕事をしている人がいて、そんな仕事があるなんて子どもながらにも思っていませんでした。
ですから、大人になり、日本で探偵業として活躍している人がいて、探偵事務所があると知ったときには大きな衝撃を受けたものです。
実際、そういう探偵は多く、一度別の仕事に就いてから転職してくる人は少なくありません。
探偵の何が楽しいのか?
家族や親しい友人などには「人の秘密を探って楽しいのか?」といわれたり、「尾行とかつらくないの?」と聞かれることもございます。
確かに寒い中や猛暑に季節に外で尾行をしていると、体力的につらいなと思うことはありますが、仕事そのものをつらいと思ったことはありません。
なぜなら尾行も含め、その仕事こそ子どもの頃から憧れていた、やってみたかったことだからです。
人の秘密を暴いているつもりもなく、自分たちの使命は依頼者の目的を叶えることにあります。
人の秘密を面白がってリサーチしているのではなく、あくまでも依頼者のために行っている仕事というポリシーとプライドがあります。
だからこそ、逆につらいのは秘密を暴けなかったときや、証拠となる写真を撮るための現場を押さえられないときなのです。
常に依頼者に寄り添いたい
小説の中でもそうですが、依頼者は悩みに悩んで、ほかには手段が見つからずに、探偵を頼って事務所を訪れます。
人にはいいたくないであろう秘密や悩みを打ち明け、精神的な負担や費用を支払って、我々に託すわけですから、その目的を達成できないことは、我々探偵にとっては何よりの苦痛です。
我々が尾行をしている間も不安を抱え続け、モヤモヤしながら我々の報告を待っている依頼者のことを思えば、尾行の大変さも何のそのです。
依頼者のために役立ちたい、目的を達成したい使命感が探偵を駆り立てるのです。